便秘・下痢
2017年12月25日更新 2017年12月25日公開

便秘対策にはヨーグルトをいつ食べると効果的?

皆さんは、ヨーグルトを食べるとすれば朝昼晩の中でいつが多いですか?摂取時間によって便秘に対する効果は変わってくるのでしょうか。ここでは、時間帯によっての効果に違いがあるのかと、効果的な食べ方についてお伝えします。

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毎日ヨーグルトを食べているけど、まったく便秘が治らない…という場合は、ヨーグルトに効果がないのか、あるいは食べ方に問題があるのでは、とも思いますよね。ヨーグルトは、食べる時間帯やタイミング、食べ方によって効果が変わってくるのでしょうか。便秘の予防や改善に効果的なヨーグルトの摂取時間と、摂取方法について確認していきましょう。

ヨーグルトはいつ食べると便秘の改善に効果的?

ヨーグルトは、1日のうちでどの時間帯に食べることが多いでしょうか。さっぱりした味やフルーツに合うことから朝に食べていることが多い、デザートとして昼食以降に食べることが多い、ダイエット目的で夕食の代わりにしているなど、食べる目的やタイミングは人によってそれぞれでしょう。では、便秘を予防・改善する目的で食べるなら、いつ食べると効果的なのでしょうか。腸の働きと排便のメカニズムから紐解いていきましょう。

腸が活発に働くのは夜

胃腸を含めた内蔵の働きは、自律神経の影響を受けています。自律神経には、活動中や緊張しているときに優位になる交感神経と、リラックス中や睡眠中に優位になる副交感神経があります。多くの内臓は交感神経が優位なときに活発に働きますが、胃腸などの消化器官だけは副交感神経が優位なときに活発になります。[1]副交感神経は夕方~夜の時間帯や睡眠中に優位になりやすいので、胃腸の働きもこの間に活発になりやすいです。そして、夜に食べたものは寝ている間に小腸から大腸に送られ、翌朝の排便につながるのです。

便意を起こすきっかけは朝食

夜に食べたものは寝ている間に消化・吸収が行われ、翌朝に向けて排便の準備が進められますが、排便がスムーズに行われるかは朝の活動も重要となります。便意を起こすきっかけは、朝食といわれています。朝食で胃腸が刺激されることで蠕動運動(ぜんどううんどう:腸が伸び縮みして内容物を移動させる働き)が活発になり、スムーズなお通じにつながるのです。[2]

けっきょく、いつ食べれば効果的?

では、ヨーグルトはいつ食べれば効果的なのでしょうか。ここまでの内容を踏まえて考えてみましょう。

腸の活動がもっとも活発になりやすい夜に食べると、乳酸菌やビフィズス菌の吸収率も高まるので効果的という説があります。また、朝食時に食べることで、排便を促すサポートができるとの説もあります。どちらもそれらしいですが、本当に効果的なのはどっちなのでしょうか。

正解は…どちらでもありません。というのも、排便習慣は生活スタイルによって変わってきますし、ヨーグルトの効果については個人差もあるので、一概にこのタイミングがベストと言うことはできないのです。大切なのは、自分に合ったタイミングを見つけること。もちろん、朝や夜ではなくお昼や夕方でもいいです。無理なくとり入れられて、かつ効果を感じられるタイミングを探してみてください。試しに、一定の時間帯に2週間ほど食べてみましょう。一般的に腸の活動が活発になるといわれる夜の時間帯や、便意を起こすきっかけとなる朝から試してみるといいかもしれません。お通じに変化があれば、それが一番です。

※夜にとり入れる場合の方法や注意点については、『夜のヨーグルト習慣で便秘をすっきり解消!』をご覧ください。

もうひとつのタイミングとしては、食後に食べることもポイントです。これは、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌には胃酸に弱いものが多いためです。空腹の胃の中には大量の胃酸があり、ヨーグルトの菌が死滅してしまう可能性が高くなります。対して食後は胃酸が弱まっているため、腸まで菌が届きやすくなります。朝食にヨーグルトだけを食べるという方は、食べる前に水(常温か白湯)をコップ一杯飲むようにしましょう。

便秘の改善効果を高める食べ方のコツ

次に、食べるタイミングとともに意識したい、便秘の改善につなげる食べ方のコツをご紹介します。

オリゴ糖や食物繊維を合わせて食べる

オリゴ糖や食物繊維は腸内にいる善玉菌のエサとなり、増殖をサポートする働きがあります。そのため、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌と一緒に摂ることで、より高い整腸作用が期待できます。たとえば、ヨーグルトにはちみつやキウイを乗せて食べる、きな粉を混ぜて食べるなどの組み合わせがあります。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類がありますが、ストレスや疲労により大腸が強く収縮してコロコロした便が出るような痙攣(けいれん)性便秘の場合は、不溶性食物繊維は不適切とされています。便秘の種類や状態によって適切な対策は異なり、間違った対策を施すと悪化するおそれもあるので、まずは医療機関に相談し、自分の便秘の原因を確認しておきましょう。

※オリゴ糖と食物繊維の種類と効能、多く含む食べ物について、詳しくは『ビフィズス菌を増やす食品・食べ物』をご覧ください。

1日の目安量をしっかり食べる

ヨーグルトを食べる1日の目安量は、100gとされています。これは、これ以上食べても乳酸菌による効果にはほとんど差がないことが研究により明らかになったためです。逆に100g以下では十分な効果を得られない可能性があるので、注意しましょう。100gを最低ラインとして、1日に必要な量をしっかり摂ってください。ちなみに100gはスーパーやコンビニの棚でよく見かける一人分のカップ量です。

温めて食べる

一般的に、ヨーグルトは0℃~10℃が保存に最適。10~30℃でゆっくりと発酵。30~45℃で発酵が盛んになるといわれます。食べるときも、菌がもっとも活発になる40℃前後に温めると、その効果を高められると考えられています。ただし、本当に効果が高まるかはわかりません。推測の域は出ませんが、試してみる価値はあるでしょう。スムーズなお通じのサポート力が感じられれば、続けてもいいかもしれません。

電子レンジで温める場合は、500~600Wで30~40秒が目安です。温めが足りないときは、様子を見ながら10秒ずつ足していきましょう。人肌くらいに温まれば、だいたい目安の温度です。マイクロ波が気になる方は、湯せんでもいいです。温めたら、冷める前に食べましょう。なお、50℃以上になると菌が死滅してしまいます。乳酸菌やビフィズス菌は死んでも免疫力を高めるのに役立つなど、まったく効果がなくなるわけではないようですが、整腸作用に関してははっきりしたことがわかっていないので、便秘対策として食べるなら温めすぎには注意してください。

ヨーグルトだけじゃない!便秘を改善する7つの秘訣

便秘は、一定の食べ物や方法に頼るだけでは予防・改善しにくいのが事実です。ヨーグルトでサポートするとともに心がけたい、便秘を予防・改善するための生活習慣についてお伝えします。[2][3]

寝る直前に食べない

寝ている間に夜食べたものが正常に小腸から大腸に送られるためには、寝る前は胃を空にしておくのが条件です。就寝直前に食事をしてしまうと、その消化にエネルギーが割かれ、小腸から大腸への動きが停滞して朝になってもおなかが空かない状態になってしまいます。朝の食欲がなくなることで、スムーズなお通じにも悪影響を与えてしまいます。

理想的な食事の終了時間は、就寝時間の3~4時間前。この間に、消化が完了します。だからといって、夕食が遅くなったときに、そこから3~4時間起きているのはナンセンスです。夜遅い食事は控えながらも、どうしても遅くなってしまうときは軽い食事で済ませ、寝る前にストレッチなどで少し体を動かしましょう。早く寝て、翌日に支障がないようにベストをつくすことも大切です。

朝は朝食とトイレの習慣を

現代で一番多いタイプの便秘は、生活習慣が原因となっているものだそうです。少しでも長く寝るために朝食を抜いたり、トイレに行く時間もなく出かけることが多い現代人の生活では、便秘になってもおかしくないといわれます。

自然な便意は、起きて朝食をとり、胃腸が目覚めることで起こります。そのため、朝食を抜くことは便秘の大きな原因になります。また、便意は我慢していると15分くらいで消えてしまいます。我慢する習慣がついてしまうと便意の感じ方が鈍くなり、どんどん便意を催さなくなってきます。長い時間、腸に便がとどまると、水分がどんどん吸収されて便は硬くなっていきます。すると、さらに出しにくくなることで便秘が慢性化してしまいます。

朝はなるべく余裕をもって起き、朝食をしっかり食べましょう。そして、15分~30分後にトイレに行く習慣をつけてください。便意がなくてもトイレに座ることを続ければ、自然とリズムが生まれて排便も促されるようになってくるそうです。数日での改善は難しいですが、意識的に続けてみてください。

食時は規則正しく、バランスよく

食事は3食きちんとバランスよくとる。これが、便秘の予防・改善の基本となります。また、できるだけ決まった時間に食べることも大切とされます。食事のリズムが排便のリズムにつながり、習慣的なお通じを招きます。

腸内環境を整える食べ物を積極的に

前述のとおり、乳酸菌やビフィズス菌、オリゴ糖、食物繊維などは、腸内環境を整えるのに効果的な栄養素です。バランスのよい食事を基本に、これらの栄養素を毎日欠かさず補いましょう。発酵食品である味噌やキムチ、漬物にも、乳酸菌は豊富に含まれます。積極的にとり入れましょう。

便意をがまんしない

朝のトイレ習慣でもお伝えしましたが、便意は我慢すると15分程度で消えてしまいます。我慢する習慣がつくと便意の感じ方はどんどん鈍くなり、やがては便意を催さなくなってきます。便秘の慢性化につながる大きな要因となるので、便意を感じたらすぐにトイレに行きましょう。

適度な運動を

腸が弛緩(しかん:緊張なく緩んでいること)することで引き起こされる便秘を、弛緩性便秘と言います。これは、腸が弛緩すると蠕動運動が弱まり、また、便がたまっても便意をあまり感じなくなるためです。

このタイプの便秘には、食物繊維や水分を多く摂って便のかさを増すことと、運動により腹筋を鍛え、便を押し出す力を強めることが重要なポイントとなります。運動不足が続くと弛緩性便秘になりやすいので、予防のためにもウォーキングなどの適度な運動を習慣化することが大切です。

ストレスをためない

大腸が強く収縮して便が通りにくくなることで引き起こされる便秘を、痙攣(けいれん)性便秘と言います。このタイプは、ストレスや疲労が大きな原因になるため、便秘を予防するにはストレスをうまく発散し、溜め込まないことも大切です。痙攣性便秘になってしまったら、消化によいものを食べて改善につなげましょう。白米やうどん、繊維質の少ない野菜や果物、こんにゃく、白身魚や脂肪分の少ない肉などがおすすめです。不溶性食物繊維を含む食べ物は悪化の原因となるので、注意してください。

まとめ

ヨーグルトが持つ便秘の改善効果を高めるには、1日の中で自分にあった摂取タイミングを見つけることが大切です。また、胃酸の弱まった食後に食べるのもポイントです。便秘には原因によってさまざまなタイプがあるので、ヨーグルトだけでは解消が見込めないケースも多いです。原因に合った適切な対策を施し、改善に努めましょう。症状が重いときは、医療機関に相談してください。ヨーグルトは、解消よりも予防目的でとり入れると効果的かもしれません。便秘を予防する生活習慣とともに、上手に活用してみてください。

参考文献

  1. [1]からだの刺激で自律神経が変わる!?/東京都健康長寿医療センター 研究所(東京都老人総合研究所 http://www.tmghig.jp/J_TMIG/images/publication/pdf/20170320.pdf
  2. [2]便秘/全国健康保険協会 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/kochi/20140325001/201609270001.pdf
  3. [3]便秘時の食事療法/高野病院 栄養科 https://www.takano-hospital.jp/Image/pdffile/eiyou_benpi.pdf

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