感染症
2018年08月01日更新 2018年08月01日公開

免疫力アップ!風邪(かぜ)を予防する食べ物・食習慣

風邪をひきやすいのは、身体の免疫力が落ちている証拠かもしれません。ここでは、風邪はどのようなときにひきやすいか、それを防ぐための食事のポイントや、免疫力を高める食事や食べ物についてご紹介します。

監修医師

この記事の監修者
管理栄養士 白須結衣

風邪のときに体を温めるしょうが

身の回りで風邪が流行していると、自分や家族もひいてしまうのではないかと心配になりますよね?ここでは、風邪をひきやすくなる理由や、風邪の予防に役立つ食べ物や食習慣について説明していきます。

風邪をひきやすくなるのはなぜ?

細菌やウイルスなどの微生物は、空気や水、土の中はもちろんのこと、人間の身体の表面にもたくさんいます。これらが人の体内に入って増えることで起こる病気を「感染症」と言い、ウイルス感染によってひきやすくなる風邪も、感染症のひとつに含まれます。

私たちの身体には複数の免疫細胞が複雑に作用しあい、外界から入ってきた微生物を攻撃して身体を守る免疫システムが備わっています。しかし、ひと度そのシステムがうまく作用しなくなると、細菌やウイルスが幅を利かせて病気にかかりやすくなってしまいます。

免疫細胞の働きは年齢とともに低下していきます。また、疲労やストレス、身体の冷え、睡眠不足、運動不足、喫煙などによって自律神経のバランスが乱れることでも低下します。そのため冬の寒い時期に限らず、1年を通して生活習慣に気をつけることが、風邪などの感染症リスクを軽減することにつながります。

風邪の予防対策

風邪を予防するには、手洗いやうがいの励行、風邪をひいている人に近づかないなど、以下のような予防対策を行うとともに、日ごろからウイルスに負けないすこやかな身体づくりを食事で行うことが大切です。

  • 正しい手洗い・うがい
  • 規則正しい生活と十分な睡眠
  • 適切な湿度(50~60%)を保つ
  • ストレスを上手に発散する
  • 感染症の流行期は、人混みや繁華街をできるだけ避ける

風邪を防ぐ食べ物・食習慣とは

では、ウイルスに負けない身体を食事で作るにはどうしたらいいのでしょうか。わかりやすく紹介していきます。

バランスのよい食事を心がける

免疫細胞をきちんと働かせるためには、さまざまな栄養が必要になります。そのため、日ごろからできるだけたくさんの食材をバランスよく食べられるような食事を心がけましょう。

バランスのよい食事の例として、ごはんやパンなど身体のエネルギーとなる「主食」、肉・魚・卵など丈夫な身体を作るタンパク質の供給源となる「主菜」、野菜やきのこ、海藻料理からビタミン・ミネラルを多く摂取できる「副菜」、カルシウムを多く摂れる「牛乳・乳製品」、ビタミンCやカリウムが摂れる「果物」を、1日3回の食事で振り分けることがおすすめです。

具体的に何を・どれだけ食べればよいかは、厚生労働省と農林水産省が作成した「食事バランスガイド」を参考にするとよいでしょう。

ビタミンやミネラルを積極的に摂る

上記の食事方法に加えて、身体の免疫システムをうまく制御する役割を持つビタミンやミネラルを意識して摂るようにしましょう。それぞれの働きや含まれる食べ物について解説します。

ビタミンA(β-カロテン)
主な働き:皮膚・粘膜の乾燥を防いで細菌から身体を守ったり、抗酸化作用で細胞を健康に保ちます。
多く含まれる食べ物:ニンジン・青菜・かぼちゃなどの緑黄色野菜、うなぎ、卵黄、チーズなど
ビタミンC
主な働き:抗酸化作用があるほか、免疫システムの主体である白血球の働きをサポートします。
多く含まれる食べ物:赤や黄のピーマン、ブロッコリー、菜の花、柿やいちごなど果物、じゃがいもやさつまいもなどのいも類、のりなど
ビタミンD
主な働き:カルシウムの吸収を促し丈夫な骨を作るとともに、免疫システムを調整します。
多く含まれる食べ物:サケやマスなどの魚介類、きくらげやマイタケなどのきのこ類など
亜鉛
主な働き:新陳代謝をサポートするほか、味覚の維持や細胞の生まれ変わりに必要です。
多く含まれる食べ物:豚レバーや牛赤身肉などの肉類、カキやアサリなどの魚介類、納豆や油揚げなどの大豆製品など
マグネシウム
主な働き:エネルギー生成をサポートするほか、神経伝達や骨の弾力維持などに広く使われます。
多く含まれる食べ物:玄米やそばなどの穀類、いわしの丸干しやアサリなど魚介類、乾燥わかめや刻み昆布などの海藻類など

腸内環境を整える

私たちの腸には約100兆個の腸内細菌が生息しているとともに、免疫細胞も数多く存在しています。また、腸内細菌は腸管における免疫システムの成熟や機能維持にも大きな役割を果たしていることも明らかになってきています[1]。

これらの働きを活性化するには、腸内細菌における乳酸菌やビフィズス菌など善玉菌の割合を増やすことが大切です。具体的には、ヨーグルトや乳酸菌飲料、漬物など乳酸菌やビフィズス菌を含む発酵食品を毎日続けて摂取することがおすすめです。

あわせて、野菜や果物、豆類に多く含まれる食物繊維や、大豆、玉ネギ、にんにく、バナナなどに多く含まれるオリゴ糖も一緒に摂りましょう。これらは善玉菌の栄養素となり、腸内で善玉菌が増えるのを助けます。

身体を温める食べ物をとる

身体が温まると血行が促進され、疲労回復にも役立ちます。スープや鍋などの温かい食べ物をとったり、根菜やショウガ・にんにくといった身体を温める食材を積極的に摂取するようにするとよいでしょう。

まとめ|生活習慣を整え、風邪に負けない身体づくりを

風邪を予防するには日ごろから疲労や睡眠不足・栄養不足を避け、身体の免疫力を落とさないことが大切です。今回ご紹介した食習慣や食べ物を意識することで、健康な毎日を送るようにしましょう。

また、万が一風邪をひいてしまったときは安静を心がけるとともに、消化のよいメニューで水分と栄養を補給するとよいでしょう。

参考文献

  1. [1]株式会社医学生物学研究所. "腸管免疫とは?" MBLライフサイエンス. http://ruo.mbl.co.jp/bio/product/allergy-Immunology/article/gut-immunity.html(参照2018-07-03)

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