歯・エチケット
2018年09月10日更新 2018年08月31日公開

「虫歯予防にはチーズ」それって本当?

「虫歯予防にはチーズが効果的」という噂を聞いたことがあるかもしれません。意外かもしれませんが、特に「硬いチーズ」は虫歯予防効果があると世界保健機関(WHO)でも認められています。なぜ、硬いチーズに虫歯予防の力があるのか、見ていきましょう。

監修医師

この記事の監修者
管理栄養士 前田由加

キシリトールやお茶が虫歯予防に効果的というのはすでにご存じの方も多いのではないでしょうか。しかし、世界保健機関(WHO)によると、今回ご紹介するチーズ、その中でも「硬いチーズ」にも虫歯予防の効果があることがわかりました。その理由について詳しく解説していきます。

硬いチーズが虫歯を予防するのはなぜ?

チーズが歯に良いといわれても、あまりピンときませんよね。なぜ虫歯予防に効果的といわれるのでしょうか。

口の中の酸を中和する

虫歯ができるメカニズムを知っておくと、なぜチーズが虫歯予防に効果的なのかを理解しやすくなります。虫歯ができるのは、口の内に存在している虫歯菌が食べ物や飲み物に含まれている糖分を利用して酸を作り、歯を溶かすからです。そのため、口の内の酸を中和させることは、虫歯予防において重要です。その役割をしてくれるのが、チーズというわけです。

なお、牛乳などの乳製品も、アルカリ性のため同様の効果を期待できます[1]。

歯の修復(再石灰化)を早める

私たちの口内では、常に虫歯菌によって作り出された酸が歯を溶かそうとする働き(脱石灰化)が起きています。しかし、歯が溶けてしまわないのは、同時に唾液に含まれるリン酸とカルシウムが歯を修復(再石灰化)するからです。チーズなどの乳製品には、唾液と同じリン酸とカルシウムが多く含まれているため、歯の再石灰化を早めることができるとされています[2]。

唾液の分泌を促す

唾液は食べ物を噛む回数が多いほど多く分泌されます。よって同じチーズでも、硬いとされるハードタイプのものの方が唾液の量は多くなります。

ハードタイプのチーズで代表的なものには、粉チーズとしても使用されるエダム、チーズフォンデュにも使われるエメンタールやグリエール、世界でもっとも作られているチェダー、すりおろしてパスタやピザなどさまざまな料理に使えるパルメザン、加熱するとよりおいしく食べられるラクレットなどがあります。ぜひ、この機会にお好みのチーズを見つけてみてはいかがでしょうか。

虫歯を予防するためにできること

これまでの内容から、「硬いチーズが虫歯予防に効果的である」ことがわかりました。それ以外にも虫歯予防のために私たちができることがあります。

歯間を掃除する器具を使用する

日頃使っている歯ブラシだけでは、歯の汚れを完全に落とすことは難しいといわれています。特に、歯の間のすきまは、歯ブラシの毛が届きにくい部分です。そのため歯ブラシだけでは、歯垢を取り除くことができず、やがて歯肉炎の原因となることがあります。

虫歯予防のためにも、歯ブラシとあわせて歯間を掃除できるデンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。

フッ素が含まれた歯磨き粉を使う

フッ素が配合された歯磨き粉は、含まれていない歯磨き粉に比べて、20~40%虫歯を予防する効果があるといわれています[3]。フッ素が含まれた歯磨き粉は、ドラッグストアやスーパーをはじめ、歯科医院などでも購入することができ、手軽に手に入る商品です。虫歯予防のためにも、フッ素が含まれたタイプの歯磨き粉を選びましょう。

禁煙する

最近、喫煙をする人の方が、歯周病にかかりやすく、歯が抜けやすくなり、歯を失ってしまう危険性が高いということがわかってきました[3]。たばこはさまざまな病気の原因になることはよく知られていますが、歯の健康にも悪影響を及ぼしているのです。大切な歯を守るためにも、ぜひ禁煙を心がけましょう。

歯科医による定期的な検診と歯石除去を行う

定期的に歯医者さんで歯科検診を受けることも、虫歯予防には効果的です。その理由は次の研究結果からもわかります。5年間で、歯医者さんで定期的に歯科検診を受けた人のグループは、1人あたりが虫歯などで失った歯の本数が0.37歯でしたが、検診を受けなかったグループは1.39歯でした[3]。

検診では歯石を取り除いたり、普段の歯ブラシでは届きにくい部分まで丁寧に磨いてもらったりできます。万が一、虫歯などが見つかった場合も、定期的に受診していれば比較的早い段階で見つけることができるのです。ぜひ、かかりつけの歯科医を持つようにしてください。

参考文献

  1. [1] 折茂肇. "牛乳を飲んで歯を健康に" 一般社団法人Jミルク.
  2. https://www.j-milk.jp/tool/hodo/berohe000000k1dh-att/berohe000000k1gf.pdf(参照2018-07-22)
  3. [2] 青木孝良. 牛乳ミセル性リン酸カルシウムの構造と機能, 日暖畜報 2010; 53(1): 9-16
  4. [3]  厚生労働省 "歯の健康" 厚生労働省.
  5. https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b6.html(参照2018-07-22)

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