歯・エチケット
2018年09月11日更新 2018年08月31日公開

口臭を予防する食べ物・飲み物と臭い対策

人と会話をする中で「なんとなく口臭が気になる」と思うことはありませんか?一度気になると会話に集中できないですよね。口臭は工夫次第で予防できる場合があります。今回は口臭対策の食べ物・飲み物・方法についてご紹介します。

監修医師

この記事の監修者
管理栄養士 熊橋麻実

口臭は、吐く息が他人に不快に思われるほど、におって気になる状態のことです。この口臭は主に口の中に原因があるといわれています。口臭の種類としては「誰にでも起こりうる生理的な口臭」「食べたもの・飲んだものによる口臭」「病気による口臭」の3つがあります。これらの口臭はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか?詳しく見ていきます。

また、口臭の原因や口臭を引き起こす飲食物については『口臭を引き起こす食べ物・飲み物』をご覧ください。

口臭を予防する食べ物・飲み物

食べ物や飲み物を摂ること自体は、唾液の分泌を促してくれて口臭予防につながります。一方、口臭の原因となるものについては虫歯がよく知られています。ここでは、虫歯の予防も含めた口臭対策に効果が期待できるものをご紹介します。

緑茶やココアなどポリフェノールを含む食べ物・飲み物

植物に含まれ、苦味や色素のもととなるポリフェノールには強い抗酸化作用があることが知られています。緑茶はカテキンと呼ばれるポリフェノールを含み、直接、におい成分とくっついたり、虫歯や歯周病の原因菌の増加を防いだりして、口臭予防に働くといわれています。

また、ココアに多く含まれるポリフェノールは、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(においのもと)を減少させる効果があるともいわれています。実際に、ココアが歯周病の原因菌の増殖を抑えたとの報告もあります[1]。口臭予防には虫歯予防も必要なため、砂糖を入れずに飲むのがおすすめです。

パイナップルなどタンパク質分解酵素を含む食べ物

口臭の原因となる舌苔(ぜったい)は食べ物などのタンパク質からできています。パイナップルやキウイ、パパイヤなどはタンパク質を分解する酵素を含んでいるので、この口臭の原因となる舌苔を分解・除去してくれる効果があるといわれています[2]。ただし、これらの果物は歯を溶かす酸や糖分を含んでいるので、食後はしっかりと歯磨きをするようにしましょう。

ヨーグルト

便秘は口臭の原因になることがあります。

便秘になると排泄物が腸の中にたまり、腸内環境が悪くなり、排泄物の腐敗が起こって血液中に有害物質が溶け出します。血液に乗って全身を巡る有害物質は、肺に運ばれて口から漏れ出ることになります[3]。

したがって、ヨーグルトによる便秘改善が口臭予防にもつながることが期待できます。また、乳酸菌を続けて摂ることにより、口臭のコントロールや口腔内の健康維持の効果が報告されています[4]。

牛乳・豆乳

ニンニクにはアリルメチルスルフィド(AMS)というにおい成分があり、口臭原因となることを『口臭を引き起こす食べ物・飲み物』で紹介しました。牛乳に含まれるカゼインや豆乳に含まれるダイズタンパク質はにおい成分と結合し、消臭効果を発揮するという報告がされています[5]。

ビタミンDを含む食べ物

ビタミンDは体内でのカルシウムの吸収をよくして骨や歯を丈夫にしてくれる働きがあります。口臭は歯の衰えが原因となる場合があるので、口臭が気になる場合、ビタミンDも積極的に摂取したいところです。

ビタミンDは、イワシやさんまなどの魚類や干ししいたけ、きくらげなどのきのこ類(特に乾物)に多く含まれます。

ただし、タンパク質を含む食品は時間が経つと口の中で口臭の原因物質に変わるので、食後は歯磨きをしっかりおこないましょう。また、ビタミンDは耐用上限量があるので、サプリメントの場合は過剰摂取に気をつけましょう。

口臭対策サプリメント

口臭を予防するためのサプリメントも多く販売されています。香りでにおいを防ぐもの、歯周病を防ぐもの、消臭成分の入っているもの、体内の環境を整えるものなど目的別でたくさんありますが、これらはあくまで補助的な役割です。口臭予防では、生活習慣の中で食習慣や歯磨き・舌清掃などをすることが大切なケアとなります。

すぐにできる口臭対策

ここまでは口臭予防の効果がある食べ物に着目してきましたが、以降はさらに重要な口腔ケアについてご紹介します。

歯磨き

口臭の発生には、歯周病・舌苔・虫歯・義歯の汚れなどが関係しています。したがって、口臭予防には、口の中を清潔に保つことが大切です。歯磨きの際には、歯ブラシや歯間清掃の用具を使ってすみずみまで丁寧に磨きましょう。

また、義歯の場合は、義歯用ブラシや歯ブラシで磨く・洗浄剤で洗うなど口腔内を清潔に保つようにしましょう。そして、歯科医師・歯科衛生士によるケア・検診も定期的に受けることが大切です。

舌清掃

舌清掃は舌苔を除去することが目的です。この舌苔は、舌についている白色や淡黄色の苔(こけ)のようなもので口臭の原因となります。舌は歯と違ってやわらかいので、何回も磨いたり、力を入れて磨いたりすると味を感じる味蕾(みらい)を傷つけてしまいます。舌の奥まで舌みがき専用のブラシを入れ、舌の表面に当てた毛先を奥から前に向かって軽く動かして清掃します。

唾液の量を増やす

唾液には口臭予防に関連し、洗浄・抗菌・粘膜保護の作用があります。唾液の分泌が少なくなるとこれらの作用が働かなくなり、口臭発生の原因となります。唾液の分泌を増やすためには、口を開けてはっきり話す、ガムを噛む、食事をする、リラックスして副交感神経を優位にするなどの方法があげられます。

まとめ

口臭予防のためには、その原因を取り除くための口腔ケアが重要です。口臭の原因には、虫歯や歯周病などの病気も関わっているので、歯磨きや舌清掃に加え、唾液量を増やすことにも気をつけましょう。

また、食べ物や飲み物を口臭予防の効果があるものにしてみたり、口臭の原因である舌苔を取り除いたりすることも有効です。生活習慣の中で工夫できることがあるので、自信を持って人と接することができるよう、日頃から口腔ケアを意識してみてください。

参考文献

  1. [1]Tomoko Ohshima, et al. Antibacterial Effects of Cocoa on Periodontal Pathogenic Bacteria, Journal of Oral Biosciences 2010; 52(3): 283-291
  2. [2]一般社団法人日本訪問歯科協会. "舌苔にはパイナップル!" 日本訪問歯科協会.
  3. http://www.houmonshika.org/oralcare/c138/(参照2018-07-17)
  4. [3]角田 正健.医療現場でのにおい計測─口臭─, におい・かおり環境学会誌 2005; 36(5): 250-60
  5. [4]Suzuki N, et al. Lactobacillus salivarius WB21--containing tablets for the treatment of oral malodor: a double-blind, randomized, placebo-controlled crossover trial, Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol. 2014 Apr;117(4):462-70
  6. [5]山下 純隆. 豆乳と牛乳のジスルフィドに対する消臭効果, 福岡農総試研報 2010; (29): 10-12

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